深く、ふか~く もぐる
子供が「学校行きたくない。」と言われた時どうしましょう?
①親は「どうして?」と言ってじっくり話を聞く
②仕事があるので「後で聞くね。」と言って学校に送りこむ。
③「わかった。何かあったんでね。休んでいいよ。」と言う。
どれが正解なのか・・・。わかりません。でも、きっとどの親も「どうしたの?」と聞くと思います。当たり前ですねW
子どもの解答が次のような感じだったらどうでしょう?
①「友達がうまくできないから。」
②「勉強するのがイヤで、つまらないから。」
③「家にいる方が動画とか見れて楽だから。」
なんて答えますかね~。③は怒りますよね。「なにーっ。子どもは学校に行くのが仕事なんだから、学校行きなさ~いっ!!」って感じですかね。
①と②はどうでしょう?何て答えますか?ちょっと想像してみてください。
想像できましたか?
もう少しでしょうか?
そろそろいいですかね?
答えがどうあれ。今、子供のことを説得しなかったでしょうか?
例えば、①の場合
「自分から話しかけてみたら?」や「一緒に遊んでみたら?」とか「行事とか一緒に過ごしていけば友達できるよ。」はたまた「無理して友達をつくる必要ないんじゃない?」など
②の場合だったら、こんな感じでしょうか?
「勉強は楽しくないものもあるから、あきらめも大事よ。」「学校に行くのは友達に会いに行くようなものだから、たいへんなこともあるけど楽しみもあるんじゃない?」「社会に出たら楽しいことばかりじゃなから今から慣れておきな。」
など。
子どもが学校に行きたくない理由が大人にとって「たいしたものではない。」と判断した時、
「子供に聞くこと」をやめてしまいがちです。
それは、そうですよね。
忙しい朝に突然学校に行きたくない。って言われて。
でも、こっちは仕事あるからとりあえず学校行かせたいってなるから、
とりあえず「答え」を与えて説得して行かせようとします。
「子ども」は「大人」ではない。
また、当たり前のことです。
でも、子供は大人ではありません。
だから、「大人」にとって「たいしたことがなく」ても
「子供」にとっては「たいしたこと」かもしれません。
この差は何かというと、人生経験の差です。
大人は経験豊富ですが、子供は10年も生きていません。
不安があった時、どう対処していいかわからず、本当に困っているのです。
はじめての経験ばかりで大人みたいに「見通し」をもつことができません。
「このままずっと友達ができなかったらどうしよう。」
「勉強っていつまで続くのかな?こんなつならないことをあと数年も続けないといけないのかな。」
などなど。
無理に言葉で見通しを持たせようとしても、経験がないので素直に聞くこともできません。
では、どうしましょう。
とにかく聞く。深~く聞く。
少し例をあげてみます。
子「友達がいないから学校に行きたくない。」
親「友達がいないから学校に行きたくないんだね。クラスに仲の良い子はだれもいないの?」
子「うん。」
親「去年○○ちゃんと仲がよかったじゃない?○○ちゃんは?」
子「○○ちゃんは、△△ちゃんと仲良くしていて、私は一緒に入れない。」
親「そうかー。他の子と仲良くなってしまって入りずらいんだね。△△ちゃんとは話ができなの?」
子「△△ちゃんとは、気が合わなくてけんかになっちゃう。」
親「そうかー。△△ちゃんとは気が合わないんだね。でも○○ちゃんとは話をしたいんだよね?」
という感じです。
大人が答えを出さず、否定せず、一緒に考える
大事なことは「子どもが自分で決める」ことです。
自己決定といいます。
でも、自己決定にできるまで、大人は答えを出さず、否定せず、子どもとじっくり話をします。
すると、自然と子供のことがよくわかってきます。
実は、親は子供のことをよくわかっていないことがあります。
正確には、「成長している子どもの心」に親がついていっていないことがあるのです。
だから、こうして、ゆっくりじっくり話をして、子供のことを深くふか~く聞いていくのです。
すると、大人も必ず発見があります。
答えはその日に出す必要はありません。
何日も、何週間もかけて一緒に考えて子供が自分で決められるまで待つ。
不登校は、すぐに解決できないですし、
最近は、すぐに解決してはいけない。
とすら思います。
それは、不登校には深いふか~い根っこがあるからです。
だから、その深いふか~い根っこにたどり着くまで
深く、ふか~く話を聞いてみてください。
それが不登校解決の第一歩です。
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