
6年生として・・・
という言葉を、たまねぎが若かりし頃は、担任をした子供達によく言っていました。
「これまでお世話になった人たちに「感謝の気持ち」を伝えるつもりでこの1年を過ごす
んだよ。」
とも言いましたし、
「5年生に自分達の背中を見せることが伝統を引き継ぐということです。」
なんてことも言いました。
今も言いますが、今は行事がある時くらいでしょうか。
6年生は行事ばかりではあるのですが、できる限り言わないようにしています。
「どんな1年間にしたいですか?」
学級目標を決める時にたまねぎがよく聞く質問です。
たまねぎは、自分の思いを伝えてからこの質問をするので、感謝とか6年生らしくという
言葉が入ることを期待します。
でも、ある女の子がこう言います。
「最後の1年だから楽しく過ごしたい。」
これは、今思うと、すご~~~~~~く、まともで素直な答えです。
でも、たまねぎは、それもそうだけど学級目標的には、1年かけて目指していく
中学校に向けて成長できる目標がいいな。と思い、説得のようなものを試みた記憶
があります。
結局、「楽しく過ごす」も目標には入れた気がします。
でも、メインの目標は「感謝」とか「6年生として」みたいなものが中心だったように
思います。
今は・・・
「子どもが子どもらしくあってほしい。」
と思っています。
6年生であれ、子どもは子どもらしく。
自分のやりたいことをすればいい。
ふざければいい。
やりたくないことは文句を言っていい。
常に誰かのために動く必要はないし。
笑っていた方がいい。
と思います。
そんなわけで、たまねぎのクラスは、動物園みたいな叫び声が聞こえることがあります。
で、隣のクラスの先生が
「大丈夫ですか?」
って見に来ることもあります。
この前は、たまねぎが「モッツァレラチーズゲーム」を「先生」に変えると、先生が飛ん
でくる。みたいなふざけた話をしたら、その場でモッツァレラゲームの先生バージョンが
たまねぎはいる場で始まってしまい、
たまねぎはソレを止めることができず、隣のクラスの先生が
「どうした?」
ってやってきてしまい、子供たちは大爆笑していました。
子供が子供でいられる期間は
いつまでかな?
って思います。
成人する20歳まででしょうか?
高校を卒業する18歳まででしょうか?
それとも義務教育を終える15歳まで?
たまねぎは、子どもは15歳くらいが限界だと思っています。
むしろ中学生になってしまったら、考え方的には大人に近い子どもです。
たったの12年間
子どもが子どもらしくいられる期間は、そのくらいだとたまねぎは思っています。
時代の流れはわかりませんが、今の大人は
「子どもをできるだけ早く大人」
にしようとしているように思います。
親の言うことを聞く。
周りに迷惑をかけない。
自分で自分のことをする。
もちろん。これらのことは必要です。
でも、それができないのが子どもです。
それをしないで自由に生きるのが子どもです。
「子どもは自由でいいな。」
って思うのに、大人は子どもを早く大人にしようとします。
大人はお金がもらえてそれで自由なものを買えるけど、でも余裕がなくて、忙しくて。
いつも何かに追われています。
効率を求めて無駄を省こうとします。
でも、子どもは無駄ばっかです。
買いたいものは自分の力で買えないので子どもに言わせれば
「自由じゃないっ!」
って怒られますが、大人よりは毎日楽しそうに笑っていて、とても幸せ
そうです。
「宿題やれっ!早くお風呂に入りなさい!って言われるから楽しくない!」
ってたまねぎの子どもは反論をしますが(笑)
もっと自由に もっと自分のために
たまねぎが、最近読んでおもしろかった本は
「今日、誰のために生きる?」
という本です。
アフリカのある小さな村の30のお話です。
そのアフリカの村は幸せに生きているそうです。
「お腹がいっぱいになって幸せな気持ちになったら、笑っていいし、うれしかったら踊っ
ていい。」
とか、
「あなたには心にゆとりがないから、あなたの助けはいりません。もっとあなたの心のゆ
とりを大事にして。」
とか
「人はいかに無駄を生きるか。をテーマに生きてるんだよ。無駄を楽しまないで幸せなの
かい?」
のようなことが書いてあります。
自分のために生きる
って大事だなぁと。
若かりし頃のたまねぎは、子ども達に「他人のために生きる」ことばかり話をして
いたように思います。
でも、「最後の一年だから楽しく過ごしたい。」こそ、「自分のために生きる」ことなの
だと思います。
自分が自分のために生きて満たされて、それではじめて人のために生きることができる
そうです。
たまねぎのクラスの子供たちは、自由でうるさいのに不思議と周りの先生からは
「6年生だけどかわいいですよね。」とか
「子供らしくていいですよね。どうしたらあんな感じになるんですか?」
と聞かれたことがあります。
そう言われたことが意外であり、うれしくもありました。
行事の時には、人のための話をしますが、それ以外は自分を大切にする話を心がけていま
す。でも、それだけでも、子どもたちは、ちゃんと人のために動きます。
まずは、自分が満たされる。
自分の人生を生きるってとても大事なのだなー。
と、そんなことを思ったこの頃です。


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